新政 亜麻猫

日本酒ランク【☆☆☆☆☆】

ラベルの注釈によれば『2009年度に誕生した亜麻猫は第9世代を迎えました。本年度は登場以来2回目となる大幅な改良を加え、より個性的な味わいへと変化しています。この亜麻猫はクエン酸を生み出す焼酎麹を用いることで高い酸味を誇っていますが、今季のリニューアルでは、この焼酎麹の使用量容赦なく倍増いたしております。結果として、今まで以上にジャンル分けが不可能な味わいとなりました。』 とあり、唯我独尊をいく亜麻猫を酒造する心意気が伝わってくる。

・商品名:亜麻猫 白麹仕込純米酒

・アルコール分:15%

・精米歩合:麹米50%、掛米60%

・原材料名:米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)

・原料米:あきた酒こまち100%使用

・原料米収穫地:秋田市河辺地区

・原料米収穫年:2017年

・製造年度:平成29年度

新政酒造株式会社

秋田県秋田市大町

全国屈指のお酒を酒造する新政

その新政酒造の代名詞でもあるNo.6をより研ぎ澄ましたような酒。

フルーティな甘味にフレッシュな酸味がたち、とても軽い口当たりで爽やかな苦味が
後味をスッキリしてくれる。柑橘系のカクテルを飲んでるような、成熟した白ワインを飲んでいるような錯覚に陥り、最後にほのかな日本酒の香りが混乱を招く。


とても美味しいお酒なので、飲む価値は十二分にある。が、これまた手に入りにくいお酒の指折なので。気長に入荷を待つしかない。

これからの夜長の季節、ワイングラスに注ぎじっくり味わいたい逸品である。

鶴齢

日本酒ランキング【☆☆☆☆+】

青木酒造は豪雪地帯、新潟県 魚沼地方に位置する造り酒屋。近くには越後駒ケ岳や八海山等名だたる山々がそびえたち、この酒蔵は巻機山の伏流水で仕込んでいる。1717年の創業の青木酒造の酒は、鶴齢に代表されるように雪国のもたらす様々な恵みと越後杜氏による伝統の技によって生み出されている。「淡麗辛口」が多い新潟の酒の中で、酒米本来の旨みを残した「淡麗旨口」の酒造りが特徴である。

・原料米 山田錦100%

・原材料 米・米麹

・精米歩合 65%

・アルコール分 17%

青木酒造株式会社

新潟県南魚沼市塩沢1214番地

上立香穏やかでありつついい香りが鼻をくすぐる。口当りは少しの甘みと爽やかな酸味で、後味酸が少し口に残り爽やかである。また新潟らしい淡麗辛口の中にも、甘みや柑橘系の酸が深みを加え、新しい新潟酒の印象がある。

食中酒としてとても優秀であり、飲み飽きない。好き嫌いがなく万人に受け入れられる味わいだと思う。

姫路のドラゴン

日本酒ランキング【☆☆☆☆】

龍力は創業100年を迎えたそうだ。龍力といえば、パック酒の米のささやきがお手軽で、以前よくお世話になった、”普段酒”である。

今回は、ドラゴン3という印象深いネーミングと派手なラベルのお酒を、蔵元HP記載のコンセプトに照らして以下にご紹介させていただく。

精米歩合65%で普通の精米歩合50%~55%相当のたんぱく質、脂質の含有量になると言われている。その精米法で磨いたお米を使用することで、純米でありながら、大吟醸の軽やかさを持つことができるとのことだ。

酒母・麹に「兵庫県特A地区産山田錦」を使用し、山田錦が骨太のしっかりとしたボディーを形成している。掛米には「兵庫県産五百万石」を使用し、味わいのスッキリ感を求めることにより、五百万石のスッキリ感と山田錦の味わいの奥行きが楽しめる。

純米酒でありながら、大吟醸仕込みで、仕込むことで、フルーティーさを出している。しかし65%なので味わいも深い。大吟醸の香り、純米の味わいと言うアンバランスな組み合わせが新たな味わいを生み出している。山田錦と五百万石という2大酒米の組み合わせも味わいに深みと滑らかさを与えている。そのことによりコンセプトである「フルーティー&マイルド」を表現したとの説明がある。

・商品名:龍力 純米酒ドラゴン3

・精米歩合:65%

・アルコール分:16度

・原材料名:米、米麹

株式会社本田商店

兵庫県姫路市網千区高田361の1 

一目でわかるドラゴン3の派手派手ラベル

蔵元のご紹介にあるように、このドラゴン3は不思議と唐揚げによく合う。

唐揚げはハイボールやビールといったイメージだったが、このお酒の懐の深さがわかるテースティングが確かめられる。

勿論、和風のおつまみや、淡白な魚類でもよくあう。これは、山田錦がベースにあるからだろうが、本当に飲み飽きない逸品であると思う。

福井県大野 花垣

お薦めランク【☆☆☆☆】

越前の小京都・大野市。創業100年を超える老舗蔵である。環境庁名水百選にも選ばれた名高い御清水(おしょうず)と、良質な酒米で酒を醸している。現在、9代目の南部隆保さんが蔵元となり、伝統や手造りを重んじた酒造りを重視しつつ、近代化にも力を入れている。

・商品名:花垣 純米無濾過生原酒

・原材料名:米・米麹

・精米歩合:60%

・アルコール分:18度

株式会社南部酒造場

福井県大野市元町6-10

このお酒は、開封してすぐ飲むより1週間ほど間をあけたほうが、

味が落ち着き馴染むような気がする。

辛口であるが、その辛口は感じずまろやかである。

一口飲めば、ほのかにフルーティーを感じ、旨味が追ってくる。

食前でもいけるが、やはりこのお酒の良さを引き出すのは、食中である。

御魚は勿論、天ぷら、煮物、一夜干しなど、日本食を引き立ててくれる。

是非、食中のお供にお試し頂きたい!

七本槍

お勧めランク【☆☆☆☆】

旧北国街道沿いに佇む、450年の歴史をもつ古い蔵では、賤ケ岳の合戦で武功をあげた加藤清正、福島正則ら7人の若武者に因んで名付けられた酒が醸されている。

・商品名:純米 七本槍

・原材料:米、米麹(滋賀県産)

・精米歩合:麹米60%精米 掛米 60%精米

・アルコール分:15度

滋賀県長浜市木之本町木之本1107

冨田酒造有限会社

かの北大路魯山人が愛したお酒ということで、まずは基本中の純米酒を飲んでもらいたい。このお酒には日本酒の基本が織り込まれているような気がする。

コクがありかつしっかりとした味わいである。単体でも割と飲みやすいのだが、このお酒の良さは、食べ物と合わせたときに発揮される。

刺身に、煮物、天ぷら、洋食や中華でも酒が包み込むように食材を受け入れてくれる。

まさに、魔法の食中酒である。

最近は、繊細な味わいや、果物香が立ち飲みやすいい発泡感のお酒が多い中、昔ながらの無骨な感じの伝統を守っている。しかしながら、決してあくの強い日本酒というわけではなく、幅広い支持を受けられるお酒だと思う。

十字旭日

お勧めランク【☆☆☆☆】

 端麗辛口

【ラベルコメント】

『微生物の力をかり、天然の乳酸をつくり、酒母を育てる生酛造りをした純米酒です。20BYに初挑戦し、今期(2018年)で10年目となりましたが、変わらず酒造りの難しさ、怖さ、面白さ、喜びを感じられる造りとなっています。蔵に住み着いている酵母が醸す、幅のある味わいを楽しんでいただければと思います。今回はキレの良いタイプになりました。生は超限定』

・商品名 純米生原酒 十字旭日 生酛 五百万石70 29BY仕込18

・原材料名 米、米麹

・原料米 島根県産五百万石100%

・精米歩合 70%

・アルコール度数 19度以上20度未満

・日本酒度 +15

・酸度 1.9

・アミノ酸度 1.6

・酵母 蔵付き酵母

島根県出雲市今市町662

旭日酒造有限会社

生酛造りに加えアルコール度数が20%もある原酒とあり、少々きついお酒のイメージがあった。

しかし、実際には飲み口がすっとしていて、癖がなくそれでいて深い味わいが後を追って、口の中に広がる。

そして、最後に切れていくため、ついおかわりしたくなるお酒である。

あてには、濃いめのものがよく合い、中華や豆板醤やコショウ使った刺激が強めの食べ物にも十分耐えられる。

それでいて淡白な御魚でも、寄り添ってくれる。

十字旭日は玄人はだし向けのお酒というイメージであった。

が、このシリーズは意外なほど飲みやすく、十字旭日のイメージが変わった一品であった。

花冷え~ひと肌くらいがストライクゾーンのような気がするが、是非お試し頂きたい生酛である。

THE埼玉 五十嵐

日本酒ランク【☆☆☆☆】

 淡麗辛口

・商品名:五十嵐 純米酒 28BY 無濾過生原酒 直汲み

・原材料名:米・米麹

・精米歩合:60%

・使用米:五百万石(100%)

・アルコール分:17度

・日本酒度:+4

・酸度:1.7

・天覧山酒造元 五十嵐酒造株式会社

・埼玉県伊能市川寺667-1

このお酒の特徴は、飲んだ時にストレートに感じる発泡感である。

シュワシュワとしたこの飲み口はシャンパンのそれに似ている。

梨のよなほのかな芳香と、飲んだ時の僅かな甘味が発泡感の裏側に隠され、やがて芳醇な味わいがあり、最後に切れていく。

そして何よりコスパが良く、その割に完成度も高く満足の一品である。

お肉や洋食系によく合うお酒として、お店の方がお勧め下さったお酒がこの”五十嵐”であった。

少し濃厚なお料理でも、すっと流し込んでくれる。そして、お酒の味わいを楽しませてくれる。

かつて武蔵武士が群雄割拠した無骨なイメージの埼玉を一新するようなお酒である!

さくら色の鮎正宗

日本酒ランク【☆☆☆☆】

 濃厚甘口

創業は、明治8年(1875年)。初代飯吉彦左衛門が良質の湧き水で
酒を醸したことが始まりだそう。

鮎正宗という酒名は、昭和の初めに当酒蔵に程近く保養地として有名な妙高高原町の赤倉に滞在された京都伏見の若宮博義殿下から、この地で鮎釣りをした際に命名されたという。

妙高赤倉といえば、スキー場の聖地。近くに池の平、杉の原、斑尾など、大規模で広いゲレンデを誇るスキー場が点在する。

・商品名:さくらいろ(SAKURAIRO)純米にごり酒 

・原料米:五百万石(麹)こしいぶき(掛)

・精米歩合:麹58% 掛70%

・日本酒度:-40.0

・酸度:2.0

・アミノ酸度:2.6

・使用酵母:協会赤色酵母

・アルコール度:10%

鮎正宗酒造株式会社

新潟県妙高市大字猿橋636

さらりとした口当たり、柔らかな甘みと酸味が特徴であるアルコールも低く、飲みやすい甘口

何といっても日本酒度-40.0という超甘口が特徴である。でも甘口濃厚にもかかわらず、適度な酸味もあるため思ったほど、くどくない。

食前酒として、お花見の季節は勿論、三月のお雛様、ハロウィン、クリスマス、誕生日会等にもピッタリのお酒。

桜シールが張った新聞をおもむろに剥がせば、桜色に染まった瓶が現れる。

正に”桜色”のにごり酒である。どぶろくのような野暮ったさはなく、お洒落でかつ飲み口も、案外柔らかくくどくない。

食中酒として合わすには難しいかもしれないが、食前酒としてパーティーや記念の行事にはもってこいである。

お酒を飲みなれない女性にも、お薦めの軽めの酒である。

広島の拘り 亀齢

日本酒ランク【☆☆☆☆】

広島県東広島市の西条は、伏見、灘と並んで酒造りの聖地である。西城の町には赤い煉瓦煙突が林立し、エモーショナルな漆喰・海鼠壁の土蔵造りの酒蔵が建ち並ぶ。

亀齢酒造株式会社は1868年創業で、酒銘は「鶴は千年、亀は万年」の諺にあやかり、長命と繁栄を願って名付けられたそうだ。甘口が主流の広島県で、亀齢は珍しい辛口のお酒である。

商品名:亀齢 無濾過 五段仕込純米酒 八九 生酒

原材料:米・米麹

麹歩合:8割9分

原料米:中生新千本100%

アルコール分:17度

精米歩合:7割

酸度:2度8分

日本酒度:-13度

使用酵母:自家培養

アミノ酸度:3度

杜氏:西垣昌弘

亀齢酒造株式会社

広島県東広島市西条本町8番18号

通常、麹の割合は20~30%程だが、このお酒は89%が麹という贅沢で非常に手間の掛かる造りをしたお酒である。ラベルにもその拘りを前面に出している。
濃厚でボリュームのある甘みと旨み、フレッシュでジューシーな味わいが特徴である。酸度も高く、後口はさっぱりとしている。

通常であれば-13度の日本酒度から甘口の口当たりだが、酸度が高いため後味がスっとしおり、トータルで辛口に属する。

広島はやはりカキの濃厚な味わに負けない、日本酒の造りをしていて、濃厚な日本酒が多い。そんな中にあって、濃厚かつ切れる酒を醸した亀齢酒造。

海鮮は勿論、フォアグラや、アンコウ・タラの肝、白子、アボガドやチーズといった濃厚な味わいと舌触りの食べ物が良く合う。

寒い季節に、濃厚でまったりと杯を空けるには、亀齢がいい!

甲賀の美味 三連星

日本酒ランク【☆☆☆☆】

鈴鹿山系の伏流水を仕込み水に、絞ったお酒を直ぐに瓶詰めした鮮度抜群の生原酒。三重県に名酒が多くあるように、水口は鈴鹿山系を挟んで西側に位置し、鮮度を売りにした銘柄が多いように思う。

三連星でも、特にこの銘柄は主張が強く、是非洋風の料理と合わせてほしい。

商品名:三連星 無濾過生原酒 直汲み 純米酒吟吹雪

原材料:米・米麹

精米歩合:60%

使用米:滋賀県吟吹雪100%使用

アルコール分:16度

日本酒度:+4.8

酸度:1.7

仕込み水:鈴鹿山系野洲川伏流水

美冨久酒造株式会社

滋賀県甲賀市水口町西林口3-2

お酒をしぼった先から直ぐに瓶詰めする事で抜群の鮮度を誇り、醗酵ガスがピチピチと口中に広がる発砲感がたまらない。

純米吟醸のタイプより、このシリーズの方がよりこのお酒の特徴が出ており、バランスが取れている思う。果樹の芳香に始まり、含みの酸味や米の旨味を、この発砲感がうまく包んでくれている。そして、ほどなく切れてゆく。生酒の良さを引き出しているお酒である。

いい意味で、日本酒本来の飲み口を裏切りつつ、刺激的かつ美味しい酒であると思う。パスタ料理、オリーブオイルを使った料理、チーズ等乳製品も合わせやすい。勿論、魚料理、肉料理にも十分いける。

白ワイン好きのあなたに、是非この三連星と飲み比べてほしい!!