鳳凰美田

日本酒ランキング【☆☆☆☆+】

1872(明治5)年創業の小林酒造は、製造石数約1200石。代表銘柄である「鳳凰美田」の由来は日光連山の豊富な伏流水に恵まれた美田村という良質な米の産地にあったことからだという。

鳳凰美田は、「舟絞り」・「しずく絞り」のいずれかの古来からある上槽方法を採用しており、ほとんどの酒を大吟醸と同じ「しずく搾り」という方法で搾り、味や香りの面でも大吟醸のレベルを維持している。

・商品名:鳳凰美田 初しぼり 無濾過本生純米吟醸酒

・原材料:米・米麹

・原料米:五百万石100%

・精米歩合:55%

・アルコール分:16.0%以上~17.0%未満

栃木県小山市辛島743

小林酒造株式会社

オリが絡みうっすら白く濁った新酒しぼりたてである。

好適米「五百万石」55%まで磨き上げ、低温でゆっくりとアルコール発酵させたため、イチゴ・マスカットを
思わせるような華やかな香りの吟醸香が漂う。

フレッシュ感もありながらも「柔らかさ」も兼ね備えた上品かつ奥行きのある味わい。コスパも優れ超お薦めの逸品である。

姫路のドラゴン

日本酒ランキング【☆☆☆☆】

龍力は創業100年を迎えたそうだ。龍力といえば、パック酒の米のささやきがお手軽で、以前よくお世話になった、”普段酒”である。

今回は、ドラゴン3という印象深いネーミングと派手なラベルのお酒を、蔵元HP記載のコンセプトに照らして以下にご紹介させていただく。

精米歩合65%で普通の精米歩合50%~55%相当のたんぱく質、脂質の含有量になると言われている。その精米法で磨いたお米を使用することで、純米でありながら、大吟醸の軽やかさを持つことができるとのことだ。

酒母・麹に「兵庫県特A地区産山田錦」を使用し、山田錦が骨太のしっかりとしたボディーを形成している。掛米には「兵庫県産五百万石」を使用し、味わいのスッキリ感を求めることにより、五百万石のスッキリ感と山田錦の味わいの奥行きが楽しめる。

純米酒でありながら、大吟醸仕込みで、仕込むことで、フルーティーさを出している。しかし65%なので味わいも深い。大吟醸の香り、純米の味わいと言うアンバランスな組み合わせが新たな味わいを生み出している。山田錦と五百万石という2大酒米の組み合わせも味わいに深みと滑らかさを与えている。そのことによりコンセプトである「フルーティー&マイルド」を表現したとの説明がある。

・商品名:龍力 純米酒ドラゴン3

・精米歩合:65%

・アルコール分:16度

・原材料名:米、米麹

株式会社本田商店

兵庫県姫路市網千区高田361の1 

一目でわかるドラゴン3の派手派手ラベル

蔵元のご紹介にあるように、このドラゴン3は不思議と唐揚げによく合う。

唐揚げはハイボールやビールといったイメージだったが、このお酒の懐の深さがわかるテースティングが確かめられる。

勿論、和風のおつまみや、淡白な魚類でもよくあう。これは、山田錦がベースにあるからだろうが、本当に飲み飽きない逸品であると思う。

幻となったわかさ富士

日本酒ランキング【☆☆☆】

わかさ富士は福井県小浜市に残る唯一の酒蔵だったが2017年1月に廃業した。

かつては、品評会において幾度も金賞を受賞するなど、地味ながらしっかりとした酒造りに定評があった。また、主力商品の”純米酒まごころ”は安価で安定した美味しいお酒であった。

残念ながら昨今の酒離れと、酒造業界の新しい潮流に乗り切れず、近年は生産量を落とし遂に廃業となってしまった。

普段酒に欠かせないお酒だっただけに大変残念であった。

商品名:わかさ富士 吟香水 大吟醸

原材料:米、米麹、醸造用アルコール

株式会社わかさ富士

福井県小浜市今富

このお酒は、金沢市で主宰されている日本酒専門居酒屋で、ご主人より特別におすそ分け頂いた。

わかさ富士廃業前に杜氏さんが、日本酒に造詣が深いここのご主人に残していかれた最後の一本である。

しかも、吟香水はわかさ富士最高商品であり、これを17年間寝かせた古酒であった。

残念ながら、この思入れの深い一本は少し”ひね香”が出ており、本来の 吟香水 の美味しさが損なわれていた。古酒は元来、どう転ぶか分からず難しいものだが、この1本も長く寝かせすぎたのが仇となったと思われる。

もう飲むことが出来ない”わかさ富士”。最後の一杯は少しほろ苦かった。

KINOENE APPLE

日本酒ランキング【☆☆☆☆+】

 濃厚辛口

白ワインに多く含まれるリンゴ酸を、協会77号酵母で奏でた甘酸っぱく爽やかな飲み心地!

甘辛濃淡表では以外にも濃厚辛口となっているが、実際の口当たりは全く違うので、先入観は捨てて欲しい。

千葉の地から、若い世代に日本酒を飲み継がれるよう新たな日本酒を創作し、親しんでもらおうという意図がよくわかる。

・商品名:甲子 林檎 純米吟醸生

・原材料:米、米麹

・原料米:掛・五百万石、麹・山田錦

・アルコール度:15

・精米歩合:55%

・日本酒度:-17.3

・酸度:3.0

・株式会社飯沼本家

・千葉県印旛郡

暑い夏に、いかにも涼しげなラベル

表示ラベルも透明で爽やか!

このお酒は、日本酒を飲んだことがない人、日本酒に嫌悪感を感じている人にまず飲んでいただきたい!

グラスに注げば芳香が立ち、リンゴの甘くて酸味の効いた口当たりと、口いっぱいに広がる発泡感が心地よい。

単体で食前酒として飲んでも美味しいが、食中酒としても大変秀逸な一品である。

これからの暑い季節、レモンの効いた唐揚げ、焼き鳥や焼き肉、酢豚にもよく合う。また不思議なことに淡白な和食、濃いめの洋食にも、なんでも合わせられる。

よく冷やしてから、新感覚のこのお酒を堪能してほしい。特に女性には超お薦めの1本である。

佐久の酒 帰山

日本酒ランキング 【☆☆☆☆】

 濃厚辛口

標高700mの佐久平高原に 千曲錦酒造 がある。北に浅間山山系、南に八ヶ岳連峰、その真ん中に日本最長の川「千曲川」が流れており、大自然に囲まれて極寒の季節に醸されたお酒がこの帰山である。

・商品名:参番純米吟醸 生酒

・原材料:米、米麹

・精米歩合:55%

・日本酒度 -15

・酸度 3.1 

千曲錦酒造株式会社

長野県佐久市長土呂1110

このお酒は、濃厚でありながら高い酸度と生酒特有の発泡感が、飲み口を軽くし後味もスッキリ感じさせる。それでいてトロッとした舌触りは、印象的でありつつ、切れていく感じは不思議である。

ヨーグルトのような甘酸っぱさを感じるという評価が多いようだが、これは日本酒度+15の大甘でありつつ、3.1の高い酸度がなせる業であろう。

信州のお酒は全般的に言えるのだが、山の中で醸されたお酒であるにも関わらず、海の幸にも良く合うし、当然、山の幸との相性も抜群である。

ただ、このお酒は発酵食品類と合わせてみると面白い。

酒の聖地三輪 みむろ杉

日本酒ランク【☆☆☆☆+】

 端麗辛口

日本の酒造りの発祥の地といわれている聖地三輪。

三輪にある大神神社は日本最古の神社で、本殿を持たず、三輪山をご神体として祀っている。
三輪山は古来から「三諸山」と呼ばれ、「うま酒みむろの山」と称されるは「みむろ(実醪)」すなわち「酒のもと」の意味で、 酒の神様としての信仰からの呼び名となったそうだ。
毎年11月14日は大神神社に全国中から蔵元・杜氏が集まり「醸造祈願祭」が行われ、境内では振舞酒も行われ、醸造家とともに多くの参拝客・観光客で賑わっている。

また醸造祈願祭の後に、酒蔵のシンボルでもある玄関先の杉玉を全国の酒造元に配っている。

・商品名:みむろ杉 純米吟醸 華きゅん おりがらみ無濾過生酒

・原材料:米・米麹

・原料米:雄町100%

・精米歩合:60%

・アルコール分:15度

・日本酒度:-1

・酸度:1.9

・アミノ酸度:0.9

今西酒造株式会社

奈良県桜井市大字三輪510

お酒の濃淡甘辛表では、濃厚辛口の指標にある。

しかしながら、生酒らしく香りはフレッシュで爽やかなラムネのような吟醸香が特徴である。

一口飲んだ時の爽快さで、ぐいぐいと飲みやすく、それでいて雄町特有の甘味とコクも追って広がってくる!

流石、聖地の酒とあって美味しく奥が深い味わいである。とくにこの ”華きゅん”は お試し頂きたい!

大和肉鶏は勿論、魚や野菜、洋食にも合わせやすいお薦めのお酒である。

熊本の桜花

お薦めランク【☆☆☆☆+】

1902年に熊本県で創業した花の香酒造の看板銘柄。もともとは神田酒造として誕生し、1992年花の香酒造に名を変えた。神田清隆氏が6代目当主で杜氏を兼ねている。

幾つかあるシリーズの中でもこの「桜花」は、ロンドンSAKEチャレンジで金賞受賞している。またフランスで開催された日本酒コンクール第1回「Kura Master」では最高位のプラチナ賞に輝き、上位10銘柄に選出されて「審査員特別賞」も受賞した。

使用米は「山田錦」で、今では珍しい伝統技法「撥ね木搾り」所謂、木槽絞りで上槽している。醪を酒袋に入れて槽に積み込み、「撥ね木」と呼ばれる巨木に重しを吊してテコの原理で圧をかけ時間をかけてゆっくり搾るために優しく旨みのある酒になるという。

・商品名:純米大吟醸花の香 桜花

・原材料名:米・米麹

・使用米:山田錦

・精米歩合:麹米50%・掛米50%

・アルコール分16度

花の香酒造株式会社

熊本県玉名郡和水町西吉地2226ー2

フルーティーで、酸味と発泡感が口に広がる。

甘さは控えめで、程よく切れてゆく。

シャンパンのような泡感と白ワインのような感覚が新鮮である。

和食にも当然合わせられるが、油っこいものや、洋食、中華などにも合わせやすい。

チーズやクッキー等に合わせても美味しいと思う。

お値段はとてもリーズナブル、そしてこのクオリティー!

是非お試し頂きたい一品。特に女性や日本酒が苦手と思っている方にはお勧めである!

【注】

但し、発泡力があるため、開封後横にして冷蔵庫に保管しておくと栓が勝手に抜けてしまう!マメに開きガス抜きが必要である

福井県大野 花垣

お薦めランク【☆☆☆☆】

越前の小京都・大野市。創業100年を超える老舗蔵である。環境庁名水百選にも選ばれた名高い御清水(おしょうず)と、良質な酒米で酒を醸している。現在、9代目の南部隆保さんが蔵元となり、伝統や手造りを重んじた酒造りを重視しつつ、近代化にも力を入れている。

・商品名:花垣 純米無濾過生原酒

・原材料名:米・米麹

・精米歩合:60%

・アルコール分:18度

株式会社南部酒造場

福井県大野市元町6-10

このお酒は、開封してすぐ飲むより1週間ほど間をあけたほうが、

味が落ち着き馴染むような気がする。

辛口であるが、その辛口は感じずまろやかである。

一口飲めば、ほのかにフルーティーを感じ、旨味が追ってくる。

食前でもいけるが、やはりこのお酒の良さを引き出すのは、食中である。

御魚は勿論、天ぷら、煮物、一夜干しなど、日本食を引き立ててくれる。

是非、食中のお供にお試し頂きたい!

博多の 若波

日本酒ランク【☆☆☆☆】

大正11年、今村本家酒造の分家として大川の地に創業した酒蔵で醸された。 蔵の傍を流れる筑紫次郎(筑後川)の若々しい波の姿より「若波」と銘名されたとのこと。

壽限無(じゅげむ)とは山田錦(父)と夢一献(母)の交配種の酒米の名前。

・商品名:若波 純米吟醸 壽限無

・原材料:米、米麹

・精米歩合:55%

・アルコール分:16%

若波酒造合名会社

福岡県大川市鐘ヶ江752

マスカット風の爽やかな果実の香りで、口に含めば上品な酸が感じられ、ほのかな甘み、お米の旨味と共に綺麗で透き通った後味が広る。
口に含んでから最初から最後まで大変バランスが良い逸品である。

和食は勿論、洋食にも合わせやすく、冬は鍋から夏はカルパッチョ等何でもOKである。

大高檀紙を藍に染めたようなラベルが高級感漂う。但しお値段は比較的リーズナブル。

雨後の月

日本酒ランク【☆☆☆☆】

 端麗辛口

明治8年創業の蔵で、野呂山の伏流水で醸されたお酒である。近年は吟醸蔵として生まれ変わったそうである。

現に吟醸のラインナップが多く、どれにしようか迷ってしまう。

・商品名:雨後の月 純米吟醸 山田錦限定品

・アルコール分:16度

・原材料名:米、米麹(国産)

・日本酒度:+2

・酸度:1.4

・精米歩合:50%

相原酒造株式会社

広島県呉市仁方本町1丁目25-15

ほのかな吟醸香に比較的まろやかな口当たり、そしてすっと切れてゆく。

食中酒であるが、淡麗で冴えており単独で飲んでも飲みやすい。

天ぷらやお刺身、お惣菜から洋食、中華でも受け入れてくれる間口の広さに拍手。

是非、食卓においてほしい一本である。  

まさに「雨上がりの空に、冴え冴えと光輝くが周りを明るく照らす」如くである。